私がこの業界に入った頃、会計ソフトというのは税理士事務所にインストールしてもらって
顧問先様が現金と通帳の取引を入力するという、いわゆる自計化が流行りだした頃でした。
当然、ソフトは税理士事務所指定のメーカーでした。
今は、量販店でもネットでも購入可能で、様々なメーカーを選べます。
キャッチコピーは「簿記を知らなくても簡単に申告書が作れます」的なものが多いです。
では、本当に簿記を知らなくても出来るのか?
・・・作れます。
最近の会計ソフトは、本当に素晴らしいです。
画面に従って指定されたように入力していけば、それなりに仕上がります。
一方で、ソフトを購入してみたけど分からないという方もいます。
何が違うのか?
1 全体が把握できていない
2 自分がどこに向かっていて、どの時点での処理を行っているか把握できていない
分からない方は、ここで止まってしまうように感じます。
個人事業主の方を例にすると、
所得税の計算をするために何をしなくてはいけないのか?
という全体像がが分からない状態で始めてしまうと、止まってしまいます。
しかも所得税額の計算だけではなく、並行して給与等の計算も入ってくるので
混乱してしまうのです。
そこで、まずは会計ソフトを使用する前に
1 個人事業主が税務関係で1年間でやるべきことを表にする
2 簿記についての知識を少しは知っておく
この2つをお勧めします。
1については表を作ることでどこに向かっていて、どの処理をしているかが把握できます。
やはり、最終着地が分からない状態ですと、途中で迷子になってしまう可能性が高いです。
2については、ソフトを使用するという事は、当たり前ですがパソコンに表示されるという事。
パソコンで表示されると、間違っていても合っているように見えてしまうのです。
簿記の知識がないと、大きな間違いに気が付かない事が多く、後々修正等になってしまいます。
やはり1.2について理解したうえで会計ソフトを導入していくのがスムーズかと思います。