3月も下旬になりました
法人の事業年度で比較的多いのが3月31日終了事業年度です
1年間の損益もざっくりと予想が出来ている時期かと思います
会社の利益が予想以上に大きくなった場合、
会社の現金は増えますが(資金繰りが順調であれば)納税も増えてきます
事業年度終了まで日にちが少ない場合、節税対策として有効なものとしては
代表的なのが、保険・決算賞与が考えられます
保険につきましては現在規制が入っており販売停止もありますのでお勧めは出来ません
決算賞与についてはルールを守れば節税効果としては期待できます
決算賞与を今期中に支給すれば比較的簡単ではありますが、
時間が無い中で今期中の支給が難しい場合がほとんどです
そのような場合でも、要件を満たして入れば未支給であっても今回の決算で損金経理が可能です
ではどのようなルールがあるのか
1事業年度終了の日までに支給額を同じ時期に支給する全従業員に対し各々通知している事
2通知した金額を事業年度終了の日の翌日から1月以内に全額支給する事
3通知した金額について損金経理をする事
比較的簡単なようですが細かく決まっている部分があります
例えば
1 決算賞与の通知を受け取った後退職し、決算賞与を受け取らなかった場合
2 給与規定等で賞与支給日までに在籍していない人には決算賞与を支給しないと決めている場合
3 通知額と支給額が違う場合
1人でも上記に該当するような場合には全員分の賞与が損金算入できなくなります
そのため、決算賞与を支給する場合には給与規定等も確認し慎重に行う事が大切です
また、通知は口頭ではなく書面で、支給は現金ではなく振込で行うようにしてください
節税効果はありますが賞与として現金が会社から出ていきますので
節税は出来ますが、会社から出ていく金で考えると決算賞与の方が多くなります。
また、従業員さんのモチベーションはかなり上がりますが、
1度支給してしまうと毎年期待されてしまうという現象も出て来ます。
税金が大きくなると言っても、全て会社から出ていくわけではありません
法人税の実効税率は約30%ですので70%は手元に残ります。
思い付きで支給してしまわないように注意が必要です